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Vシネマ『ドライブサーガ 仮面ライダーチェイサー』 感想

特撮

Vシネマ『ドライブサーガ 仮面ライダーチェイサー』
2月20日(土) 東京都練馬区 T・ジョイ大泉にて 11時からの完成披露上映会に行って来ました。
チケットを当ててくれた友人に感謝。
あらすじ多めで旬なうちに感想やらを。※ネタバレあり


さて、
本編のストーリーは仮面ライダードライブ40話...
進ノ介・剛・チェイスの3人で力を合わせてロイミュード008(トルネード)を倒しチェイスが進ノ介を下の名前を呼び始め、仲間を守るために覚悟を決めるのが40話。
そこから映画「サプライズ・フューチャー」に繋がり、そこからVシネマ仮面ライダーチェイサーへ。
時系列で言えば映画と41話の間ですが特に大きなストーリーとの繋がりはありません。

物語はロイミュード000(後のチェイス)がプロトドライブとして正義に目覚める前からスタート。
テレビでは珍しいベルトさんとチェイスとの掛け合いが多く見られました。
MOVIE大戦ジェネシスで歴史は変わりましたけど最初にベルトさんをつけて変身したのはチェイスなので付き合いは進ノ介より長いのです。
ベルトさんがチェイスロイミュードの暴走を止めるようにと語りかけ、正義に目覚めさせそこからプロトドライブの活躍が始まります。
それはMOVIE大戦フルスロットルの入場特典の通り。狩野洸一をコピーしたのはこの時。テレビ本編に出た時と違って原付きに乗って商店街の八百屋で買い物してるところを遠くからコピーしたようです。
後に現在のロイミュード幹部のハートに捕まり改造手術を受け死神・魔進チェイサーになります。
この辺はちょっと昭和ライダーっぽいなって思った。

そこから物語は現代に進み、かつてプロトドライブだった頃、魔進チェイサーだった頃に倒したもののコアを破壊出来なかったロイミュード051が強盗事件を起こし現場でチェイスとの因縁の再開を果たします。
051の攻撃により現場にいた女性、日奈子が051の攻撃により怪我をするのですがその時の血の出方がさすがVシネマ。弾が腕をだけですごい血が出ます。
あとから合流した進ノ介・剛に051を追わせ病院に日奈子を搬送し、日奈子の弟・ひろしと出会ったところから大きくこの物語は動きます。

病院でチェイスが「人形のようで怖い」というひろしの言葉に堪えつつも手に持っている免許証を思わず粉々に握りつぶすチェイス
この病院でのシーン、何気ないようで日奈子と相部屋で隣のベッドで入院していた患者がものすごい怪我と表情で視聴者の笑いを誘ってきました。
例えるならば仮面ライダーW終盤のテラー・ドーパントにやられた照井竜のよう。
結局ストーリーにはなんの関わりもなく会話にも一切入ってきませんでした。

「人間らしさ」を求めるためにロイミュード099エンジェルの「羽根」の力を借りてまるで免許証の笑顔が振る舞えるように。
ここからはギャグ要素が更に加速します。
がその前に、エンジェルが羽根をチェイスに移植するシーン、とてもエロスです。
心療医師をコピーしたエンジェルが診療室にて靴を脱ぎ、手袋を外し、背中のファスナーを下ろし全裸へ。
さすがVシネマ!多少の期待はしてましたがここまでしてくれるとは。
舞台挨拶で稲葉友くんと木ノ本嶺浩くんも手袋を外すシーンについて熱く語ってました。

羽根の力で人間らしい振る舞いができるようになったチェイス
おかげでひろしとも打ち解け、笑顔で一緒にバスケをするような仲にまで発展します。
ここで初めて人に直接感謝されることがこんなにも嬉しいのかという感情を得ます。
個人的なことですが職業上とても共感しました。


一方で久留間市と風都市の市境で051のコピー元の死体が発見されたと現場の進ノ介から連絡が入ります。(後に051と同じ人間をコピーした077が倒れていただけと判明)
風都警察と特状科、どちらが捜査するかのせめぎあい。
ここで三条陸脚本の仮面ライダーが共闘をします。
どちらも警察で赤いライダー。
ドライブ放送開始時から「アクセルっぽい」と言われてただけにとても熱い共闘です。
舞台挨拶では、竹内涼真くん曰く、三条陸さんにアクセルと共演したいと申し出ていたとのこと。
この2人の仮面ライダーの違いは市民に招待を明かしているか否か。
Wは最後まで身内以外には正体を明かさずに終わりました。
一方ドライブは25話で自分の正体や身内の危険よりもいまその場で市民の命を最優先して周りの反対を押しのけ公衆の面前で変身しました。



少し脱線しますが、個人的にはこの要素はヒーロー物作品を見る上で重視しています。
ダークナイト3部作のように正体を明かさないがために市民を危険に陥れバッシングを買うダークヒーロー、ヒーローマンのように市民や合衆国から脅威に見られるも市民の前に素面で立ち市民を守り戦う正統派のヒーロー。
どちらも好きですが個人的には後者の方が好きです。仮面ライダーW劇場版 運命のガイアメモリAtoZのラストのように、ラストで市民が街の正義の象徴をみんなで応援するようなシーンが特に好きですね。
それはどのヒーロー作品にもあることでベタなようですが、正体を明かしているかどうかで視聴者の想いは変わってくると思います。
翔太郎やフィリップ、照井は当然変身せずとも街のためにと戦ってきましたが変身して事件を解決し、怪物を倒し、大勢の市民から感謝されるのは仮面ライダーとしての姿の方。
それでも街の平和のために最後まで初志貫徹で戦いました。
当然どのヒーローも市民の感謝の声のために戦っているのではありません。
『ドライブサーガ 仮面ライダーチェイサー』の中でもハートが「賞賛の声が無ければ戦えないほど軟な男だったのか」チェイスに問いかけるシーンがあります。本編で一番好きなセリフです。
予告で使われているのを聞いた時は何も感じませんでしたが、本編で言われた時はハッとしました。
そうだ、ヒーローとはこうでなければいけないのか、と。当たり前のことを忘れていて、それをあくまで敵側のキャラクターに言わせて気付かせるのは流石だなあと。
たとえヒーローのように誰かの命を守るためでなくても、誰かの役に立つ、誰かの為になるのならば謝礼がなくとも不快に思わずに精神的にも強い人間になろう、と思いました。



さて話は戻って、ひろしから「また一緒にバスケをしよう」と約束をしたところで051が出現。
マッハドライバーで変身しようとするも羽根によって仮面ライダーとしての正義の力を失い、レバーが下りず変身出来ず。
そこにエンジェルがライノチェイサーバイラルコアを持って現れます。
エンジェルに言われるがままに仮面ライダーではなくロイミュードとしてライノチェイサーバイラルコアを使って超進化態の超魔進チェイサーへと変身します。
これは特に語られることがありませんでしたが人間らしい心を得ることが魔進チェイサーの超進化態になるための条件だったのではないかなと。
仮面ライダーとして正義の味方である身としてはロイミュードとして超進化する必要は無いとはいえ皮肉なことですね。
超進化の力で051を倒します。ロイミュードであることを知って恐怖を感じた日奈子とひろしはチェイスから遠ざかってしまいます。
超魔進チェイサーの見た目はすごく好きなのですが本編を見たあとではとても複雑です。

市境では倒れていた077が起き上がり、一般の人間である他の警察官は逃げ出してしまいます。
この時に警察官が落とした証拠品でもあるBEASTのガイアメモリによりロイミュードドーパントへ。
進ノ介と剛は変身してロイミュードと戦います。
照井はエンジンブレードを持ちだして生身で応戦。AtoZの時よりも力がついたのか結構振り回してました。それでも重そうでしたが。
進ノ介と剛以外が無くなったところで照井はアクセルへと変身します。
この時のBGMはもちろん疾走のアクセル。会場内がざわついたのを今でも覚えています。
風都と久留間、街は違えど思いは同じ。3人のライダーの活躍により077を倒します。
照井に別れを告げる2人。
その後、照井の携帯に妻である鳴海亜樹子から電話が来てまさかのここでサプライズ。
2人の間に子供が生まれていました。名前は失念してしまいましたが照井の赤ちゃん言葉には会場も爆笑の渦。
実質、仮面ライダーWのエピローグとしても楽しめました。
照井の出番はここまで。
また、進ノ介が誤って照井を福井と呼ぶことがあったのですがこれは台本ではなく収録中に実際に間違えたのが採用されたんだとか。
剛のツッコミがいい味出してました。

羽根を使ってロイミュードを束ねようとするエンジェルの思想に1人反対するハート。
ここであの羽根はやがてロイミュードの精神を支配するものだと知り、一度は羽根の力に魅了されたブレンもハートの側に戻ります。
この時だけはベルトさんもハート側の味方でした。テレビでは見られない貴重な関わりでしたね。
ですがチェイスだけ、人間らしい心を持てて、人間に感謝されたことが嬉しい事への葛藤が拭えずにエンジェルのことをまだ信じていました。
そこでハートの先のセリフが出るわけです。

その言葉で気付いたチェイスはエンジェルとの戦いに挑みます。
がそこで現れたのは胸にエンジェルの羽根をつけたひろし。
この羽根のおかげで明るい性格になりクラスメイトとも打ち解けることが出来る、だから邪魔をしないでくれと喜びます。
ですがチェイサーは葛藤の中に一つの答えを見つけ、ライノチェイサーバイラルコアで自分の胸を刺し、羽根を摘出します。
テレビならバチバチとしたショートするようなCGで済まされるようなダメージ演出もVシネマならではの大量の血で表現されていました。
そして自分はロイミュードではなく仮面ライダーチェイサーだと名乗りマッハドライバーを使って変身します。

激闘の末、最後に「これはお前に返そう」と言ってブレイクガンナーに装填したライノチェイサーバイラルコアをエンジェルに発射してとどめを刺します。
エンジェルの死により羽根を植え付けられ支配されていたロイミュードのコアは戻り、ひろしの胸の羽根も消えます。

ひろしが1人でバスケをしているところに通りかかるチェイス
以前の一緒にバスケをする約束を守りに来てくれた、と駆け寄るひろしにチェイス
「ルールなら知っている、クラスメイトを誘って一緒にやるといい」と声をかけ横を通り過ぎます。
羽根を無理に摘出したショックで事件中の記憶が抜けてしまい人間のような心を持っていた時の記憶も無くなってしまっていました。
ですがひろしはチェイスに笑顔を向けます。チェイスと出会って内気だった性格から前向きになれました。

そして主題歌の「good bye little moon」が流れて物語は終わります。


ロイミュード000/プロトドライブ/死神魔進チェイサー/チェイス/仮面ライダーチェイサーという1人の戦士の葛藤や正義が詰まった本編でした。
仮面ライダードライブテレビシリーズや今作はヒーロー物を語る上では必見の作品だと思います。

他にもブレンやメディックなどロイミュード側の今後テレビシリーズ41話以降に関わる裏話のようなものもあり、映画以上の大ボリュームの85分間でした。
ブレイクガンナー付属限定版は既に予約終了しているところも多いですが是非ともテレビシリーズと合わせて見ていただきたい作品であります。


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記事中頃の自分の中の好きな正義・ヒーロー像とはなんぞやを一度書き表してみたいなあと思っていたところにこの作品を見て、ハートの言葉を聞いて衝撃を受けて衝動的にブログを立ち上げて記事にしたのでそれ以外のところは小学生並みの感想文でしかありませんが書けてよかったなと。
また、脚本家三条陸の作品における「仮面ライダー」という概念ってやっぱり素晴らしい物だなあと記事を書きながら再認識出来ました。